読書の感想です。
*極力ネタバレしない範囲で、個人的感想や感じたことを書いていきます。

やけやま不動産、代表の甲斐です。
「さかさ星」(貴志祐介)を読みました。
感想
ものに人の思いが残り、それが後世の人々に禍福をもたらす「呪物」と呼ばれるものが存在することは知っていますが、それが具体的にどのようなものなのかは、あまりよくわかっていないまま本書を読みました。
もの自体にストーリーがあって、それに関わった人の念が乗ったとき、ものは呪物化するのだと理解しました。
特に人の死に関わったものには念が入りやすく、また本人が呪物化させる意図がなくても呪物化する場合があるという考え方を理解しつつ読み進めました。
そう考えれば、呪物はあくまで単独のものであり、本来それぞれの念であるはずの呪物を集めたり配置することによって、呪物が力を増したり減らしたりするという展開がどうしても腑に落ちず、終盤は流して読みました。
久しぶりに貴志祐介の小説を読みました。
過去には、「黒い家」、「青の炎」、「新世界より」、「悪の経典」などを読んで夢中にその世界に没頭させられてきたので、新作である本書も期待して読みましたが、私の知識不足と思考の浅はかさから入り込むことができなかったのは残念でした。
呪物に関する考え方を知ることができたのと、呪物そのものを否定していない自分に気づけたことはよかったです。
気づけば、自身が経験してきたことに価値をおくような思考で固まりがちな年齢に私もなり、新しい価値観とか、これまで信じてこなかった世界を否定しようとしてしまうことに自覚はあります。
だからこそ、いくつになっても多ジャンルな本を読み続けていこうと思いました。
やけやま不動産では、不動産に関すること、地域のこと、代表の日々のことについてブログ発信も行なっていますので、ご興味ありましたら、是非ご一読ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。