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マンガ「路傍のフジイ」(鍋倉夫)を読んで

マンガの感想です。
*極力ネタバレしない範囲で、個人的感想や感じたことを書いていきます。

やけやま不動産、代表の甲斐です。

マンガ「路傍のフジイ」(鍋倉夫)を読んでいます(現在3巻まで発売)。

感想

私も含めて、人は自分を大きく見せたり、友人が多くいたり、日々を忙しく演じ、「自分は社会に必要とされる人間である」ことを他人に示そうとします。

私たちは幼い頃から、「夢を持て」とか「がんばれ」とか「友達100人」などという言葉によって、孤独や社会的な存在意義への恐怖を幼い頃から植え付けられてきました。

それは大人になるにつれ、「空気」とか「常識」という他人を意識した価値観に変化し、己の中に固定していきます。

そのような価値観の人が多くいる中で、フジイのような、一見目立たず、中年で何の取り柄もないように見える人には、魅力を感じられず、いじられたり、疎外されやすいのだと思います。

しかしフジイには多くの趣味があり、興味関心も強く、美しいものや食べたいものへの意識も強くあります。

ただそれを積極的に他人と共有しないだけです。

フジイはフジイであって、他人に影響を与えようとは少しも考えてはいませんが、勝手に周りが興味をもって、距離感を縮めてきたり、離れていくだけです。

人はさまざまな経験をして、己や他人の価値観をすり合わせて、妥協したり、諦めたりしていくと思いますが、それまで苦しんできた人こそ、フジイのような人に興味を持つのではないかと思いました。

他人は鏡とも言われますが、フジイに興味をもった時点ですでにそれは自分自身に対するモヤモヤや不安を抱えていて、フジイといるだけで「いい人間でいよう」と思う石川の言葉には納得しました。

「路傍のフジイ」第2巻

私はただそのフジイを取り巻く群像をマンガを通して読んでいるだけですが、何とも言えぬ、フジイのたくましさや強さを感じています。

現在、ビッグコミックスピリッツにて連載中ですが、単行本は3巻まで発売されています。


やけやま不動産では、不動産に関すること、地域のこと、代表の日々のことについてブログ発信も行なっていますので、ご興味ありましたら、是非ご一読ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。